「教育支援センター」で自立をめざす

では不登校の子どもたちは、日々どのように過ごしているのでしょうか。調査結果をあらためて見てみましょう。

不登校の小中学生のうち、「学校内外の機関等で専門的な相談・指導等を受けた児童生徒」の割合は61.7%、実数では218,246人です。不登校であっても、誰かとつながり、何らかの支援を受けながら日々を過ごしている子どもたちが、一定数いることが分かります。

その中の32,240人の子どもたちが利用しているのが、「教育支援センター」です。

「教育支援センター」は、もともと「適応指導教室」と呼ばれ、不登校児童生徒の学校復帰に向けた指導・支援を目的として設置されてきました。その名称から、かつては学校生活に「適応」することを目標とした指導が中心に据えられていたことがうかがえます。しかし現在では、不登校は「誰にでも起こり得る」こととして捉え直され、かつての学校復帰という目的から方向転換しています。

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「学校へ行きたいけど登校できない。登校しようとすると、体の調子が悪くなってしまう。」「心配事や不安・悩みがあって学校に行けない。」
そんな思いをしている市内の小学生・中学生の居場所となる教室です。
学校以外の学びの場として、社会的自立に向けた支援を行います。

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ここから「フレンドひまわり」は、豊明市内の小中学生にとって学校以外の「居場所」であると同時に、「社会的自立に向けた支援」を目的とする場であることが分かります。学校に戻りたい子どもへの支援だけでなく、学校に戻らずに自分の道を歩もうとする子どもには自立に向けた支援をめざしているのです。

実際に「フレンドひまわり」の先生方からお話をうかがうと、先生や友達と過ごすことを通して、一人ひとりの子どもが抱いている思いや願いをその子のペースで自己表現・自己決定できるよう支援していることが伝わってきました。

自分を信じて自分で決める。失敗は無駄じゃない。その挑戦は未来の自分に確実につながっていく。

こうした小さな経験の積み重ねを大切にされています。自分の人生を他者とともに生きていくための力を、ていねいに培う実践です。

その一方で、約35万人の不登校児童生徒のうち、4割近い子どもたちには「専門的な相談・指導等」が届いていないこと、また「教育支援センター」とつながっているのは不登校の小中学生のわずか9.1%にとどまっていることにも、目を向ける必要があります。

わたしたちに何ができるのか、つながりを必要としている皆さまとともに考え続けていきたいと思います。

首藤 貴子(愛知産業大学)

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